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ケフィアとヨーグルトの違い

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 ケフィアもヨーグルトも食品上の分類は同じ「発酵乳」です。見た目もよく似ていますが、実は発酵のメカニズムに大きな違いがあります。


 発酵」とは、カビ・酵母・細菌など微生物の働きによって食材に含まれる有機物が分解され、その結果特定の有用な物質が生成される現象と説明されています。発酵は生成される物質によって、乳酸発酵やアルコール発酵などに細かく分類されます。


 この発酵によって、保存性が高まるとともに、独特の風味と旨みが付加され、栄養価が向上するという大変ありがたい現象なのです。世界各地には発酵現象を利用した食品が多く存在しており、各民族の食生活に欠かせないものとして深く根付いています。


 発酵食品の代表例を挙げると、チーズやヨーグルト、腐豆腐にキムチ、ビールなどが有名なところでしょうか。これら以外にも数えきれないくらいの発酵食品が存在しています。日本にも古くから現代にも受け継がれてきた発酵食品として、醤油や味噌、漬物、納豆、くさや、塩辛、日本酒などがあることは、多くの方々がご存知のことと思います。


菌種の違い


 さて、ケフィアもヨーグルトも同じく発酵によってつくられる食品ですが、最も大きな違いは発酵に関わる微生物にあります。ヨーグルトは乳酸菌のみの働きによって発酵するのに対し(単独発酵と呼ばれています)、ケフィアは複数の乳酸菌に加えて酵母による発酵も伴う(共生発酵とか、複合発酵と呼ばれています)という相違点があります。したがって、ケフィアは乳酸発酵と、酵母によるアルコール発酵という二大作用によってつくられる発酵乳なのです。


 ケフィアとヨーグルトの発酵を担っている微生物(菌種)については、そもそもその種類も、また数自体も異なります。伝統的なケフィアには、乳酸菌で30種類近く、酵母で25種類近くの菌種が含まれているといわれています。これだけの数の微生物が複合的に発酵に働くわけですから、その発酵のメカニズムも完全に究明されたわけではありません。ただはっきりしているのは、絶妙なバランスを保ちながら発酵に関わり、ケフィアという繊細な味の食品をつくりだすということです。

 下記の一覧に記載したものは、ケフィアとヨーグルトに含まれる微生物(菌種)の比較(一例)です。ケフィアの発酵に関わる菌の種類については、使用する種菌が工業的に合成されたものか(有効な菌だけを工場で純粋培養したもの)、または正統なケフィアグレイン(ケフィアの種菌のこと)から発酵させたケフィアから得られたものか、によって大きく異なります。当然のことですが、後者の方が含まれる菌の種類が豊富になります。それに対し、前者は本来のケフィアに含まれている少数菌が省かれてしまうため、菌の種類は少くなります。しかし、比較的安価で入手できるのは前者となります。

* 乳酸菌 酵母
ヨーグルト ブルガリア菌(ブルガリクス菌)
サーモフィルス菌
アシドフィルス菌
ビフィズス菌
N/A (Not Applicable)
ケフィア (以下はすべて菌属名と菌種名)
ラクトコッカス・ラクチス
ロイコノストック・メセンテロイデス
ラクノバチルス・ケフィラノファシエンス
ラクノバチスルス・ケフィリ
(以下はすべて菌属名と菌種名)
サッカロマイセス・ユニスボラス
サッカロマイセス・トゥリセンシス
クルイベロマイセス・マルキシアヌス


発酵メカニズムの違い


【ヨーグルトの発酵】
 上記でも触れましたが、ヨーグルトは数種類の乳酸菌のみによる単独発酵です。その発酵の過程で、乳酸菌は主として生乳に含まれる乳糖(生乳中の糖分)を分解し、増殖しながら代謝物として乳酸をつくりだします。乳酸の生成とともにPH(ペーハー)が下がり(酸性になる)、次第に発酵が緩やかになって最終的にヨーグルトになります。


【ケフィアの発酵】
 一方、ケフィアの場合は、主として乳酸菌と酵母による発酵がクローズアップされがちですが、それ以外にも「酢酸菌」も発酵の一翼を担っています。つまり、乳酸菌、酵母、酢酸菌といった細菌(これら有益な細菌は合わせて数十種類といわれています)が複合的に発酵するところに特徴があります。


 乳酸菌が生乳を分解することによって生み出された乳酸は、酵母や酢酸菌のエサとなります。酵母は、その発酵の過程でアルコール(エタノール)と有機酸類()を、酢酸菌はアルコールを酢酸()へ変える働きをします。こうして得られた代謝物のうち、の有機酸類は乳酸菌の、の酢酸は酵母のエサとなり、さらに効率的に発酵が進んでいきます。このような複雑なメカニズム(発酵)によって、菌類が増殖し、原料となる生乳の栄養成分がより一層分解されることになります。この結果、ケフィアは単独発酵のヨーグルトと比べ消化吸収性に優れるという特徴を示すようになります。

         

ケフィアとは

ケフィアはコーカサス地方を誕生の地とし、何千年も前から常食されてきた発酵食品です。ケフィアには乳酸菌のほかに酵母という微生物が共生してます。そこがケフィアの特徴であり、ヨーグルトと異なるところです。

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